2013/12/22 イシモチ(シログチ)、アカガレイ

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    山茶花や金箔しづむ輪島塗    水原秋櫻子


 あちこちでサザンカが花盛りです。サザンカの俳句とか短歌は大変数が多く、一句だけと思うと迷います。他の木々が葉を落とし、殺風景な冬景色の中で人の気持ちに訴えかけるものがあるからでしょう。

 もったいないのでもう一句。

    山茶花のここを書斎と定めたり   正岡子規

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 道々そのサザンカをながめながらまわってきた昨日のお魚ツアー、まずは大手町おかず工房へ。前の晩夜更かしをして、八時すぎに起きたのでおかず工房についたのはもう十時近かったでしょうか、あまりお客さんもいません。イシモチ(シログチ)がありました。この魚は鮮度落ちが速いのと、一般には刺身にする魚とは思われていないため安価な魚です。この日も良いサイズのものが一尾200円、二尾買いました。32㎝、436gと416g。

 それからいつものコースである、フジ⇒Aruk⇒リアル を飛ばして舟入市場へ。アイナメ500円というのがあり、気持ちが動きましたが500円にしては小さいな・・とためらい、結局買わず。
 そこから太田川右岸を北上し、横川橋、三篠橋を渡り白島へ。日がさしているのにポツポツ小粒の雨が。白島VESTA、アカガレイが良さそうだったので一枚ゲット、36㎝、432gが500円。帰宅。



 イシモチです。
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 黒く大きな瞳とその周りの青く光る虹彩(か?)が、この魚の表情に厳しいものを与えています。
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 三枚におろして皮を引いた状態。けっこう脂もあるようです。
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 刺身にしました。今回、インターネットで「イシモチの身は水っぽいので、キッチンペーパーでくるんで数時間から1日ほど置く」という記事を見ましたので、早速やってみました。なるほどかなりの水気が紙に吸い取られ、身がしっかりしたような感じです。
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 半分は昆布締めに。これもまだ3時間ほどしか締めていませんが、良い感じに締まっています。
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 さて、もうお一方、アカガレイです。裏側(無眼側)に赤い血のにじみのようなものがあるので「赤ガレイ」と名付けられたようです。
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全身ヌルヌルです。

 この顔、なんか怪しいヤツですね。
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 これも普通は煮魚などにするのが一般的ですが、なんでも刺身教の私はこれも刺身に。と思ったんですが、さばいてみると卵巣が大きく、身の方は何かペチャっとした感じ、さすがにこれは無理か。左端は肝。
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 で、この大きな肝をまたまたカラスミにしてやろうと思いつき、塩漬けに。
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塩漬け、塩抜き、天日干し、とこれから一週間ばかりお世話をしなければなりません。



 付属品関係一式。
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左下がイシモチの皮、その上がカレイの肝、その隣のヌルッとしたものイシモチの浮き袋と腹腔内の筋肉、右下がイシモチの胃袋です。カレイの肝は大体例外なく旨いと思います。



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 こんな形になりました。

 酒は山口県萩市澄川酒造場の、東洋美人2013.7.28、胡町大和屋で一升3150円。

 この酒銘の「2013.7.28」というのがなんだかお分かりですか? 私は分かりませんでした。ラベルにメッセージがあります。
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 私は東北出身なので、3.11は脳裏に刻まれて忘れようがありませんが、すぐ隣の山口県で今年おきた未曾有の豪雨とその被害を忘れかけています。異常気象が「異常」でなくなって、あちこちで災害が起きているため、という言い訳もありますが、早すぎますね。

 で、蔵元のHPを拝見しました。そこに下記のような「ご連絡事項」が掲載されています。(一部引用)

澄川酒造場からのご連絡事項
•このお酒は、特定名称を証明する酒類製造簿、詰め口成功簿などすべての帳簿が流失したため特定名称酒を名乗ることが出来ず、米の種類、精米歩合を記載することもできません。
•このお酒は濁流に呑み込まれながらも生き残ってくれた瓶貯蔵の「純米吟醸」、「純米大吟醸」、一部「アルコール添加の出品大吟醸を含む可能性のある酒」を福岡県井上合名会社様の設備をお借りし、私共で洗浄、ブレンド、ろ過、瓶詰めし直したお酒です。新たに瓶を購入し、濁流に呑み込まれた瓶は使用しておりません。
•一部、「アルコール添加した大吟醸」が含まれる可能性があるため、念のため原材料名に「醸造アルコール」を表記いたしております。



 実は私も、アルコール添加の普通酒のくせに(失礼!)一升3150円は生意気(失礼!)なんじゃないのォ? と思ったんですね。でもこのご連絡事項で、そうではないことがわかりました。それどころか、通常なら手の届かないお酒である可能性大なのです。感謝、感謝・・・




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イシモチ

アナゴさん、こんばんは。水沢は今日も雪です。
イシモチの刺身美味しそうですね。三陸でも宮城県気仙沼や南三陸町周辺で
釣れる魚なんです(震災後港も復興しつつあります)。
ボクも釣った事があるのですが、そのときは塩焼きで頂きました。
よく練り物の材料になる魚と聞いていますがアナゴさんの手にかかれば・・・ですね。
また、お酒の件ですが、3.11東日本大震災で被災した陸前高田の酔仙酒造や
釜石市の浜千鳥はマスコミに取り上げられ、全国的に有名になったと思いますが、
異常気象による災害で被災された酒蔵さん(他の業種もですが)多くあるのでしょうね。

3.11で陸前高田の奇跡の一本松が有名ですが、南三陸町で復興松を
みつけました・・・URLを書いておきます、時間のある時にでもご覧下さい。
http://tetsu1965.cocolog-nifty.com/karugamo/2013/12/post-b6b7.html

No title

確かに左ヒラメ、右カレイの通りですね。
もらって食べるばかりでしたから、もらうなかには赤ガレイはありませんでした。いろいろな種類があるものだと驚きました。カレイを刺身にするのは難しいんでしょうね。お味は如何でしたか?

かるがもさん

今晩は。

陸前高田の酔仙酒造が津波にのみこまれる映像、
私も忘れることができません。
当初は、酔仙は立ち直れるのか、立ち直るとしても数年後だろう・・・、と思っていましたが、
震災の年の秋には千厩の蔵を借りて仕込を始めたとの記事に接し、
諸々の想いに感激したことをおぼえています。

高田の復興松、大きく育つと良いですね。

AzTakさん

今晩は。
ヒラメと違ってカレイは種類が多いですよ。
広島の人が愛するのは、「アマテガレイ」こと、マコガレイですが、
私の故郷の東北(特に岩手、宮城、付近)では、正月の魚として「ナメタガレイ」がかかせません。
今回手に入れたアカガレイは、金沢、富山など日本海側で珍重されるようです。
私が一時暮らした北海道はカレイの種類が多く、
名前(俗称)も、「オイラン」とか「ババガレイ」とか不思議です。

カレイの刺身は一般的には大変けっこうですが、
残念ながら今回の赤ガレイはちょっと無理がありましたね。

No title

アナゴさん  寒くなって来ましたね。山茶花の色も冴えていますが、葉が多くて綺麗ですね。
カレイの刺身は昔はよく食べていましたが、今は全くしません。専ら焼くか煮るか、ムニエルです。
石持ちの顔もカレイの顔もよく見ますと目はなにか語りたい様に見えます。
このお酒の事を知りましたら、日本の老舗と言いますか、伝統の凄さを感じますね。

No title

アナゴさん こんにちは(^^♪

山茶花、こちらでは見られないです。
晩秋にこの鮮やかな赤色は素晴らしいですね。

イシモチもこちらにはいない魚です。
同じ名前でもこちらのイシモチは体表に石を持ったカレイです。
最近ではイシガレイと読んで区別する向きもあるようです。

室蘭の追直漁港では今年から「活ホタテ」の出荷が始まったんですよ。
“海扇”というブランド名です。

生き残ってくれた酒たち‥
作られた方たちの深い思いが伝わってきます。
今年も自然災害の惨禍が多かった1年でしたね。

相子さん

今晩は。
今年も残すところわずかとなりました。
何かと気ぜわしい一週間です。

おっしゃる通り、地方で地道に生きてきた老舗の底力、競争相手であっても業界の中で互いに助け合う心意気、立派なものだと思います。
本来なら、純米吟醸酒や高価な大吟醸酒として出荷できたはずの酒を、水害で記録を失ったためにそのような名称を付けずに出荷せざるを得なかった悔しさ、察するに余りあります。

はるさんさん

今晩は。
いつもコメントありがとうございます。
けっこう荒れ模様の北日本ですが、今年は厳寒の冬になるでしょうか。
実は先週の木金、仕事で韓国に行ってきましたが、木曜日は大雪でけっこう積もり、日本に帰ってくる飛行機が着陸(広島空港)できるかどうか心配しました。

そういえば室蘭の魚屋で、シログチとかニベとか、この系列の魚を見ませんでしたね。関東あたりまではお惣菜魚として一般的なようですが。
また、かるがもさんのコメントによると三陸あたりでは釣れるようです。

噴火湾もホタテの一大養殖海域のようですから、室蘭名物になっても良いですよね。苫小牧はホッキ貝で不動の名声を確立しているので、室蘭もぜひ何かブランド水産品を持ってほしいものです。豚の焼き鳥だけでなく。

No title

☆ ハッピー メリー クリスマス ☆

いしもちって、そうやって水分を抜くんですか~

なるほどね~

塩焼き以外、食べた事が無かったですね。

今度は、新鮮な魚を見つけて、お刺身だね!

。。。へば、またね~(*^。^*)V

日本酒好きへの何かの縁では

アナゴさん

今回出会った日本酒「東洋美人」は、日本酒好きのアナゴさんと出会う運命を感じさせます。
今年は、異常気象がいくらか当たり前になり、地球温暖化に対する地球からの反応を感じます。竜巻は埼玉県を数回か、襲い、人ごとではありません。

山口県萩市は、山口市から向かうと、あまり標高は高くはありませんが、山越えです。確か、山里の津和野も豪雨の被害に遭っています。CO2排出量を減らす生活を進めないと、山国の日本は天変地異が起こる国になりそうです。

話は変わって、寄せられたコメントから、北海道にはサザンカの木が無いことを知りました。この点では、日本は広いですね。
冬の京都はサザンカの花が彩ります。北部の三千院などは、周囲の庭(?)で、サザンカが美しく咲き、観光客が少ない冬の静かな京都観光を楽しませてくれます。

サザンカは、お茶の木と同じツバキ科だと思います。花が似ています。
実は、東京都大手町から近い皇居の東御苑はサザンカの名所です。現在、本丸跡近くでは、背の高いサザンカの木が美しい花を咲かせています。もうすぐ、ツバキの花も咲くと思います。

話は戻って、確か山口県日本海側は中国・朝鮮半島に近いので、サザンカやツバキの森があった記憶があります。美しい花を見ながら、異常気象が減ることを祈るばかりです。



yoshiさん

今晩は。
魚の水をキッチンペーパーで吸い取る、なんてのは私も初めてです。
正直、ちょっと半信半疑というか、ホントにこんなことやって良いんかいなぁ・・?
と思いつつやったんです。

へば!

実はうちの奥さんは、津軽弁のタレント(っていうのか?)、伊奈かっぺい氏のファンで、彼のCDを何枚か持っているんです。
で、私は「へば」はすぐわかりました。
私の故郷の岩手とか宮城では「へば」は聞きません。
同じような場面で、「んだらッ」って言いますね。
「んだらネ」とか。

津軽、南部、すぐお隣なのにね。

ヒトリシズカさん

今晩は。
年末のお忙しい時期、いかがお過ごしでしょうか。

椿をはじめとして、サザンカや茶ノ木はチベットから、揚子江下流域をへて西日本に至る「照葉樹林帯」の主要構成樹種です。
この照葉樹林帯がだいたいフォッサマグナまで続き、そこから東は林相が変わります。広島から東北へお盆に帰省すると、山の木々の感じがまったく違うのに気が付きます。おっしゃる通り、日本は広いですね。
もっとも椿の自生北限は、太平洋側では岩手県の大船渡市で、これは黒潮の北限と一致。大船渡市には椿の名所があります。
http://www.city.ofunato.iwate.jp/www/contents/1306131455806/
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