2012/12/16 イシダイ、アイナメ、スルメイカ

 一昨日の金曜日、職場の仲間で忘年会をしました。西条の蔵元、山陽鶴酒造直営の「倉廩(そうりん)」という店です。トラフグの刺身も出てきました。フグ刺しを食べたのは何年ぶりでしょう。記憶にあるのは室蘭転勤前の送別会、2004年3月末ですから8年ぶりですか。

 忘年会で「カウントダウン」というゲームをしました。ご存知ですか? ある種の心理ゲームですね。一等賞の賞品は商品券ウン千円、私は最下位で500円のQUOカード。



 そのQUOカードを財布に忍ばせて出かけた昨日のお魚ツアー、いつものように大手町おかず工房から。イシダイがあります。イシダイやイシガキダイなどの磯魚は大量に上がる魚ではないので、店頭に出ても一尾か二尾ということが多いんですが、昨日は八尾、大きさも素人板前ごっこに適当な中型。お値段も一尾480円という射程距離内だったので買いました。27.5㎝、505g。
 珍しくアイナメがありました。広島では高価な魚で、たいして大きくもないのに7~800円することもあり、なかなか買えません。昨日は意外にも380円という値札、一尾ゲット。28㎝、328g。

 久しぶりで白島VESTAに行こうと思って北へ。途上、先週浜田港からの魚介露店市をやっていた場所を通過しましたが、今週は何もないようです。VESTAでスルメイカ180円を1杯買い、太田川沿いに南下、舟入市場を経由して帰宅。




 こんな連中です。

IMG_3357 イシダイ、アイナメ、スルメイカ W


 イシダイはまだ死後硬直の始まっていない「ブラ」の状態。こういう磯魚が死後硬直に入ると、本当に硬く締まってくるときがあります。
IMG_3361 イシダイ サク W


 付属品一式です。左側の長いのは腸です。
IMG_3362 イシダイの付属品一式 W


 これまで魚の胃袋は各種試してきてだいたい感覚は分かってきましたが、腸は手を出したことがありません。ほとんどの場合、腸はグズグズになりかけで、食べようという気にならないんですが、このイシダイの腸は大変しっかりしています。湯がくとこうなりました。
IMG_3366 イシダイの腸 W


 アイナメです。この個体は抱卵したメスで、おなかを推すと多量の卵がホロホロとあふれてきました。
IMG_3363 アイナメ サク W
北海道ではアイナメ(アブラコと呼ばれていますね。)はもっと身近な魚で、時期にもよりますが、でかいのをお安く手に入れられます。繁殖の時期になると婚姻色というんでしょうか、頭部だけギョッとするようなオレンジ色に染まった個体を見ることもあります。(⇒ ご参考「魚屋三代目日記」)


 こんな刺身に。上がアイナメ、下がイシダイです。
IMG_3365 アイナメ、イシダイ 刺身 W


 一方、付属品の面々。
IMG_3368 付属品一式 W
手前がイシダイの胃袋、腸、肝で、左はアイナメの子付け(刺身の切れ端に醤油漬けの卵を乗っけたもの)、右はアイナメの皮湯引きです。


 たまには付属品関係をアップで。アイナメの卵。
IMG_3374 アイナメの卵 W

 皮も。
IMG_3375 アイナメの皮 W


 さて、これは何でしょうか?
IMG_3376 スズキの卵 粕漬け W
先週の獲物、スズキの卵巣みそ漬け・途中で変更・粕漬けです。用いた酒粕は広島県呉市の富久長、純米吟醸の粕です。(粕自慢!

 これをジンワリと焼くとこうなります。
IMG_3377 スズキの卵 焼き W
・・・ンーマイです。

 で、こうなりました。
IMG_3382 晩酌の膳 W
 酒は山形県天童市の出羽桜・一耕、特別純米、近所のスーパーで一升2520円。山形の酒はだいたいハズレがない、というのが私の印象です。


 えっ! イカはどうしたか? すみません、手が回りませんでした。まだ冷蔵庫で寝てます。




 おかず工房から数ブロック北上した大きな交差点です。
IMG_3346 白神社交差点から北へ W
 中央に神社が見えますが、白神社(しらかみしゃ)という神社ですので、この交差点は「白神社前」と呼ばれているようです。
 写真の奥の方に続く道は広島城へ、この交差点を左に行けば平和公園。

 白神社の隣は全日空ホテルですが、その前に少し木立が見えています。戦国時代末期、福島正則が広島城を築いた当時は、あの辺りが海岸線だったそうです。その後四百年、太田川デルタは拡がり続け、今の海岸線はここから4㎞ぐらい南です。
IMG_3345 白神社交差点ANAホテル W


 で、ANAホテルの前が平和大通りなんですが、街灯に駅伝のバナーが下がっているのがお分かりでしょうか。あと一か月もすると、毎年恒例の全国都道府県対抗男子駅伝がまた開かれます。五月のフラワーフェスティバル、十月の西条酒まつりと並んで、人ごみ大好きの私が張り切る三大イベントの一つ、鋭意ご報告いたしますのでご期待ください。
IMG_3344 駅伝バナー W


 交差点にはハボタン。お正月が近いことを告げています。
IMG_3350 ハボタン W






 ところで、最初にご紹介したお店の名前、「倉廩」ですが、これはもちろん

 「倉廩満つれば礼節を知り、衣食足りて栄辱を知る」  (管子 「牧民」

から出ており、蔵・倉庫、という意味です。倉庫にいっぱい食べ物があれば人間は礼節をわきまえるものだ、という意味ですが、この古典の故郷である中国について最近いろいろ報道されることを読んだり聞いたりしていると、本当にそうなのか? と疑念を抱くことしきりです。
 出世してお金持ちになった富裕層がさらに富を求めて不正に手を染めたり、スイスの銀行にひそかに巨額の預金を隠し持っていたり、どこまでやれば礼節を知るのでしょうか。残念ながら私の知人、友人、親戚、スイスの銀行と関係なさそうな連中ばっかりなので、富裕な方々の気持ちが今一つ実感として理解できません。


 ・・・アッ!! そうか、わかったぞ!  イシダイとアイナメを買った上に、食べきれないのにイカを買ってしまうような、そんな歯止めを失った哀れな連中なんだ!





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No title

魚卵と言いますと煮付けしか考えられなく、今日は勉強しました。
魚屋に捌いた良い魚の真子が良く出ているのです。
今度試してみましょう。
葉ボタンの植えこみが立派。正月前ですね。

No title

イシダイは夏が旬のように思われていますが、私の経験からすれば冬の方が脂が乗っているように思います。夏は白身魚が少なくなる時期でもあり、イシダイはマダイのように夏場に味が落ちないためそうなったのかもしれませんが。
アイナメは愛知県のあたりでも産卵期のようで、昨日仲買の店で見たものは雄に婚姻色がはっきり出ていました。アイナメは雄が子育てをするそうですね。もし生まれ変わってもアイナメにはなりたくないものです。

No title

相子さん、今晩は。
魚卵の味噌漬け・粕漬けの要点は、最初に塩で締めてしっかり水抜きすることだそうです。上手にやるとカラスミ風にできるとか。
魚卵関係はコレステロールとかプリン体とかヤバいものがたっぷりらしいですが、なかなか抵抗しがたいものがありますね。

No title

へるぞうさん、今晩は。
ははぁー、アイナメ君はイクメンでしたか。
魚の世界も大変ですなぁ。

アイナメは確かホッケの親戚筋にあたるんですよね。
ホッケは北の魚というイメージですが、アイナメはどうなんですかね。
広島でももっと容易にアイナメが買えればと思っているんですが。

No title

アナゴさん、こんにちは~
今週も美味しそうなお刺身にうっとりです。
イシダイとアイナメのお刺身の色艶が生々しくて素敵だわ。

スズキの卵巣は美味しそうに漬かりましたね。
トロリと甘いコクのある味覚が、こっちまで伝わってくるようです。
魚の卵巣・白子って、当り外れがありますよね。
とても美味しい時もあるけど、凄く生臭くガッカリしたりもあったりして・・・。
同じ魚でも味わってみないと分らないのが辛いですけど。
鮮度よりも、生息地による影響が出やすいのかもしれないですね。
鱈子やイクラは、安定して美味しいので、不安はないのですけど。

うちの方は、北陸・東北の日本海側の魚が流通の中心なので、
ここ二週間くらい寒波続きで漁獲ができず、魚屋さんの棚はかなり寒々としています。
築地からも入荷しているのですが、売れ線のメジャーなお魚ばかりで、つまらないです。
それに、築地物は値段が超一流なので、なかなか買う気がおきません。
このまま年を越してしまいそうな嫌な予感がしています。

No title

鶲さん、今晩は。
刺身の写真を撮るにあたって、光の方向がどうのこうのとか言って台所をドタバタするので妻が失笑します。亭主の芸術的探究心を何と心得ているんでしょうかっ!

それはそれとして、粕漬けの卵巣、行き当たりばったりで作ったのですが実に旨いです。良いもんですね。白子の方は(マダラの白子は別として)昨年(かな?)、マダイの白子を焼いていただくと大変けっこう、ってことを知ったばかりでまだ修行の途中です。秋から冬にかけてサケの白子が出回りますが、いまだ手を出したことがありません。

今から年末にかけては、魚屋さんも書き入れ時とあってメジャーな魚種に集中してくるのはやむを得ないんでしょうね。広島でいうと、ブリ、アナゴ、タコ、カキ、カズノコ、マグロにカニといったところでしょうか。しばし耐え忍ぶ日々です。

No title

こりゃ~~~~すごい <(_ _)>

魚料理もここまで来ると芸術ですね。

感動いたしました。

No title

AGAさん、今晩は。

写真って凝り始めると際限なく深みにはまっていくもののようですが、魚の写真も同じですね。家族が待ちくたびれてあくびをしているのを横目に、「あともう二三枚・・・」とか言ってひんしゅくを買う訳です。

でもいずれは食べてしまうんですから、そういう意味では限界がありますね。

No title

アナゴさん こんにちは(^^♪

ウフフ♪ 
アイナメの卵と湯引きした皮の写真、ヒタキさん直伝の手法ですね(^^)
もうすぐ、お免状をいただけそうですね。
アイナメの婚姻色、室蘭で釣ったのは全身が真っ黄色!!
ちょっとビックリです。

スズキの卵の粕漬け、美味しそうですね。
こちらでは、タラコや筋子の粕漬けが売られていて美味しいんですよ。

札幌の積雪、とうとう80センチを超えました。
例年だと、2月ころの量なんだとか(^_^;)

No title

はるさんさん、今晩は。
鶲さんのVividな写真に一歩なりとも近づくべく、精進の日々です。
深みにはまりそう・・・。

「なんでも刺身教」の私が言うのもへんですが、粕漬け、みそ漬け、ミリン干し、とか手間をかけた魚の美味さってもっと賞揚されて良さそうなもんですよね。
どなたか、「なんでも粕漬け教」とか創めてもらえないもんでしょうか。

No title

縞模様の石鯛は、大分では三番叟と言います。
狂言の烏帽子の縞模様からでしょうね。
アイナメも愛媛ではアブラメと呼び、高級魚ですね。
身が分厚くて、脂がのって煮つけもおいしいものです。

こちらのブログをお手本に、鯛の喉から腸までを塩辛にしました。
白だしを加えたもの、塩麹を加えたものなど、色々試してみましたよ。
我ながら珍味に仕上がりました。

No title

トリテンさん、今晩は。
コメントありがとうございます。

イシダイ、広島ではなぜか、「ハス」って呼ぶんですよ。
「ハス」っていう名前の魚は別にいるらしいんですけど。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8F%E3%82%B9_(%E9%AD%9A)

三番叟、能や狂言を身近に感じていた時代には何も言わなくても通じた通称なんでしょうね。今は解説していただかないとピンときません。(「解説していただいても」、かな?)

hoyatabetaiさんへ

いつ見ても、上手に刺身にされていますね。
アイナメの刺身は、まさに高級料理ですね~
石鯛は磯の香りはどうでしょうか?
しかし、内臓系も上手に調理されていますね。
いや~参考になります。
イカは、どんな変身をされるのか楽しみです。

No title

ひびきさん、おはようございます。
冬至も過ぎて年末の最後の一週間ですね。

アイナメ、もう少しい大きいとうれしいんですけどね。お値段も立派になりますが。
アイナメは皮とその下の脂が旨いので、皮を引かずに焼き霜造りにすると良いんですが、今回のは小さかったので、火にあぶったら焼き霜にならずに焼き魚になりそうだったので断念しました。

明石にはだいぶ前、魚の棚というのを見たくて一度だけお邪魔したことがあります。さすが魚は抜群で、店頭のカレイが突然そっくり返ったりしてましたね。
阪神の震災の後で、明石城の石垣が修復工事中だったような記憶があります。
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