2011/8/7 気仙沼で震災復興ボランティア その2

(その1はこちら

 宮城県気仙沼市でのボランティア活動、期間の前半は市南部の階上(ハシカミ)地区で水田の回復作業でしたが、最後のの29日、市内の作業が割り当てられました。市内幸町の被災したホテル周囲の泥除去です。


 それまで見てきた田園地区は多少なりとも緑が回復しており、我々部外者の目にはやさしい(おかしな言い方ですが)光景でした。
 しかしこの日の割り当て地域はそんな生やさしいものではありません。

 我々が作業させてもらったホテルです。
DSCF1759 被災ホテル W


この2階の窓にまで津波が達したそうです。そのあとがくっきりと残っていました。
DSCF1735 被災ホテル壁面 W
経営者の方は、何とかこの場で営業を再開したいとのご希望をお持ちのようです。

 昼食時に、周囲を一巡しました。道だけは1mほどの盛り土をして通れるようにしてありますが、そのほかは地域全体が地盤沈下し、水が引いていません。
DSCF1745 市内を見て歩く W


 こんな光景が延々と続きます。
DSCF1741 市内幸町 W


 被災家屋や瓦礫で山のようになっていたそうですが、重機による解体・排除が進み、本当にひどかった状況に比べたら、ほぼ八割方は片付いた、というのがこの状態だそうです。
DSCF1742 市内 W

 言葉が出ません。
DSCF1747 気仙沼市内 W


 画像ではお伝えできないのですが、震災当時冷凍倉庫などで保管されていた水産物が腐敗し、ハエ、悪臭、がひどい状況です。ただ、我々が訪れる一ヶ月ほど前が最悪で、それに比べたら天国のようですよ、と現場をよく知る人が言っておられました。確かにそうかもしれません。

 その腐敗水産物を求めてカモメが集まります。
DSCF1751 カモメ W

 あまり人を恐れず我が物顔に飛び回るカモメの群れ。筆舌に尽くしがたい不気味さです。
DSCF1758 カモメ W


 このような状況で、我々が手仕事で5日間ばかり片づけをしても、それが何の意味があるんだろうか・・・、という疑念がずっと私の頭を離れませんでした。活動中も、活動終了後も。そして今も。
 今回の28人のリーダーだった方が、「微力ではあるが無力ではない。」という言葉をもって私の疑念に答えてくださいました。が、なお、私は完全に納得はしていません。

 あまりに微力なものは実質的には無力ではないのか? 実質的に無力なものに何か意味を見出そうとするのは、欺瞞ではなかろうか?・・・叱られそうですが。

 ただ、次のようには考えられるかと思っています。すなわち、復興活動といっても、自衛隊が重機を駆使して行うような種類の仕事、自治体が行政として行うのが効率よくできる仕事、子供の心理的ケアなど専門的なきめ細かい仕事、・・・ とさまざまな種類があるでしょう。その中に、我々素人が引き受けるのが最も効率がいい、という力仕事・汚い作業があるのは確かでしょう。それをおこなったのです。
 というようなことを考えることができるのも、実際に自分の体を動かして作業してみたからに違いありません。その意味では、「誰のためでもない、この私にとって」このボランティア活動は大変役に立ったというべきでしょう。感謝しています。

 もうひとつ、今回の活動の主役である10人の新入社員諸君、20~26歳の若者たちですが、彼らの素直な心と脳にとっては、私以上に大きなインパクトだったでしょう。今から開けていく彼らの社会人生活、きっと考え方に深みを与える貴重な経験、財産となると思います。そう願っています。



 わずかの高低差で津波を免れた場所にはハマナスが実を付けていました。
DSCF1729 ハマナス W
ハマナスの実は食べられるのかどうか知りませんが、何にせよ実がみのるというのは勇気付けられるものですね。「明日世界が滅ぶとしても、私は今日リンゴの木を植える。」といったのは誰でしたかねえ

 

 宿舎だった千厩の話題です。商店街を散策していたら玉の春酒の蔵交流施設、というのがありました。中を見学させてくれます。 (ケータイで撮った写真なので・・・)
F1000050 玉の春 W
幾種類か試飲させていただき、四合瓶2本を広島まで送ってもらいました。
 いろいろお話を伺いました。この蔵の一部を陸前高田の「酔仙」酒造が借りて、この秋に出荷する「雪っこ」という酒の造りをはじめるそうです。酔仙が壊滅した状況はテレビなどでも見ていただけに、それが一歩踏み出そうとしている現場に立てたことは、嬉しいことでした。


 宿泊していた千厩武道館から見おろす位置の広場で、近所の子供たちが集まって毎朝ラジオ体操をします。
DSCF1685 子ども会のラジオ体操 W
元気に育ってください。




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No title

こんにちは。
貴重な情報をありがとうございました。
法治官僚国家の限界ですかね。
そんな中でも今できることをする。これは無駄ではないですよ。
惨状の撮影をしてはいけないボランティアグループもありますが
発信することは個人的には良いことではないかと思います。

ご苦労さまでした

このようなお話と風景を拝見させて頂き、今回の災害を反省の材料として国が確りと対策と方向性を示して欲しいと思います。

No title

あかちんさん、こんばんは。

確かに、被災地でカメラを取り出してあちこち撮影するというのはかなり微妙な行為です。我々が訪れたのはもう震災後4ヶ月を超える日々の過ぎた時期だったこともあり、そういった抵抗もだいぶ抵抗もゆるやかになってきた時期だったんでしょうね。

ニュースなど報道で、あのような陰惨な画像を流すのは誰のためになるのか、という議論のあるのは承知しています。しかし、まったく無し、というのは逆の意味のメッセージを流していることにならないでしょうか・・・?
というようなことも思ったりします。

No title

相子様、こんばんは。
コメントありがとうございます。

今回は東日本でしたが、大震災の可能性としては、東海、東南海、南海地震がもうすでに警告されています。これに我々は対処できるのでしょうか?
東北の方には申し訳ないが、今回の経験を勉強材料として、「次」(どこから来るでしょう?)に備えるという発想で準備に取り掛かるべきではないでしょうか。・・・というのも今回の私の感想の一つです。

No title

こんにちは

八割片付いてこの惨状…
本当に想像を絶する災害だったのですね。

報道される回数もしだいに間遠になり
「見えない無いことは、無いこと」と思ってしまう自分に
戸惑ってしまいます。
こうして知らせていただいて、また思いを新たにしました。

生意気なようですが、自問なされているボランティアの意味は
きっと何ヶ月後、何年か後に答えが出るのではないでしょうか。

ただ、このように「震災後」の現状を我々に伝えてくださったことも
十分意味の有ることではないかと思っています。

“ハマナスの実”は熟して真っ赤になったものをジャムにして
食べるようですよ。

No title

こんばんは、はるさんさん。
いつもコメントありがとうございます。

その後、陸前高田の松の薪が京都に拒否されたり、岩手・宮城の牛肉が出荷停止になったり、気がめいるニュースがポツポツ続きます。

結局復興の王道は、内需を活性化して経済を動かし続ける、ということに尽きるんでしょう。

ハマナスは、ローズヒップと同じものなんですか!
だいぶ前に、ブルガリア産(だったかな?)のローズヒップというのを買ったことがありましたが。

No title

おはようございます。
被災地ボランティア活動、お疲れ様でした。
貴重な映像と解説を拝見させて頂きましたことによりまして、
改めて、被災地の生々しい現状がよく伝わって来ました。ありがとうございます。

少し話は違うかもしれませんが、実は今から2年前の7月、
防府市で集中豪雨による大規模な土砂崩れが発生しまして、
老人ホームや民家で多くの犠牲者が出ました。
それから、何日かして、知人宅が気になるので被災地に行きました。
知人宅は何とか難を逃れましたが、、かつての住宅地は一変していました。
辺り一面、無数の巨大な岩石で覆われた景色に変わっていました。
それはそれは、目を疑うような、この世のものとは思えない惨状でした。
夏でしたから色んな物が腐敗して、異臭が辺り一面に漂っていました。
家が押し流されたり、屋内にぎゅうぎゅうに大小の岩石がビッシリ入り込んだ民家もありました。
その時の私としましては、亡くなられた人々の事を思うと、余りにもお気の毒で惨状を携帯電話で撮影する気分になれませんでした。

No title

たつさん、こんばんは。
貴重なコメント、ありがとうございます。

千年に一度の大地震とそれに伴う津波、ということで、これだけ注目浴びていますが、豪雨による土砂崩れ被災は毎年どこかでありますよね。
そのたびに、今回より数は少ないとはいえ、亡くなる方のご無念、そのご遺族の悲嘆、処置を誤った者への非難、・・・ 同じことを繰り返している我が日本のシステムはどこか間違っているんじゃないか?

どう思われます?
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